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社員30名の会社で、入社手続き・年末調整・勤怠連携を回すなら?

SmartHR vs ジョブカン労務管理|社員30名の会社が選ぶならどっち?入社手続き・年末調整・勤怠連携で実務比較

公開日 2026.05.11 / 検証日 2026.05.11 / テック比較ジャーナル編集部

SmartHRとジョブカン労務管理は、どちらも日本企業向けの人事労務クラウドです。ただ、実際に検討する場面では「どちらが高機能か」よりも、自社の労務担当者・従業員・社労士がどの画面を触るのかで向き不向きが分かれます。

SmartHRは展示会や広告でも目立つサービスで、社員に入力してもらう手続き画面やペーパーレス化の訴求が強い。一方、ジョブカンは勤怠・給与・経費などシリーズで揃えやすく、料金も比較的読みやすい。この記事では、社員30名ほどの会社が「入社手続き」「年末調整」「勤怠・給与連携」をどう回すかという実務フローで見ていきます。

実例:社員30名の会社で労務クラウドを入れる場面

想定するのは、従業員30名ほどの中小企業です。これまで入社書類はExcelと紙、年末調整は紙の申告書、勤怠は別システム、給与計算は社労士または給与ソフトで処理していた会社。労務担当は1名で、採用が増えると入社手続きと年末調整の時期に手が回らなくなる、というかなり現実的なケースです。

この会社が労務クラウドに期待するのは、単に「電子申請できること」ではありません。実際には、次のような流れをどれだけ詰まらず回せるかが重要です。

  1. 新入社員に個人情報・扶養情報・マイナンバー関連情報を入力してもらう
  2. 雇用契約書や入社書類を電子化する
  3. 社会保険・雇用保険の手続き書類を作成し、必要に応じて電子申請する
  4. 年末調整の回答を従業員に依頼し、進捗を管理する
  5. 勤怠・給与計算・社労士とのやり取りにデータをつなぐ

この一連の流れで、SmartHRは「社員に入力してもらう体験」と「ペーパーレスの見せ方」が強く、ジョブカンは「勤怠・給与を含めたシリーズ運用」と「料金の読みやすさ」が強く出ます。

比較表:機能だけでなく、実務で見るべきポイント

項目SmartHRジョブカン労務管理
向く会社規模従業員情報をきれいに整備したい小規模〜中堅以上ジョブカン勤怠・給与とまとめたい小規模〜中小企業
料金の見えやすさ要見積もり中心。規模・機能で変わる月額400円/ユーザー〜、最低利用料金あり
入社手続き社員入力・書類作成・電子申請の流れが強い必要機能は揃う。シリーズ連携前提だと運用しやすい
年末調整社員回答・進捗管理・ペーパーレス化に強い年末調整一括依頼、進捗確認、給与計算連携に対応
日本法対応e-Gov・マイナポータル連携、届出書類、年末調整など社会保険・雇用保険の電子申請、年末調整など
サポート初期導入費用・サポート費用無料の案内あり。詳細は見積もり時確認メール・チャット・電話サポートあり。管理者向け
印象UIとブランドが強い。広告・展示会での存在感も大きい派手さは少ないが、勤怠・給与込みで実務に寄せやすい

※料金・機能は2026年5月時点の公式情報を確認したうえで整理しています。実際の金額・対応範囲は契約プランやオプションで変わります。

SmartHRが活きる場面:社員に「入力してもらう」業務が多い会社

SmartHRは、単なる労務担当者向けの管理画面というより、従業員本人に情報を入力してもらい、そのデータを人事労務の基盤として使う思想が強いサービスです。入社手続き、雇用契約、年末調整、届出書類、給与明細、従業員情報申請など、社員側の入力や確認が発生する業務と相性がいいです。

たとえば中途入社が毎月数名ある会社では、入社前に住所・扶養・口座・通勤経路などを入力してもらい、労務担当者が確認して手続き書類へつなげる流れを作れます。紙の入社書類を回収して、Excelに転記して、社労士に送って、また修正して……という手間を減らしたい会社にはかなり刺さります。

また、SmartHRは広告や展示会でも露出が強く、サービスとしての認知度が高いです。これは地味に導入時のメリットになります。社内説明で「聞いたことがあるサービス」と思ってもらえると、全社員に触らせるツールとして心理的な抵抗が少し下がるからです。

ジョブカン労務管理が活きる場面:勤怠・給与までまとめて安く揃えたい会社

ジョブカン労務管理は、単体でも使えますが、特にジョブカン勤怠管理やジョブカン給与計算と一緒に使うと良さが出ます。勤怠、給与、労務を別々の会社で契約すると、データ連携やサポート窓口が分かれて、問題が起きたときに「どちらに聞けばいいのか」が分かりにくくなります。ジョブカンシリーズでまとめると、この分断が小さくなります。

料金も読みやすいです。2026年5月時点で、ジョブカン労務HRは月額400円/ユーザーから、月額最低利用料金2,000円(税抜)と案内されています。従業員30名なら、単純計算で労務HRだけなら月12,000円前後から見積もりの土台を作れます。ただし、電子契約や勤怠・給与などを足す場合は別料金になるので、「労務だけ」ではなく「バックオフィス全体」で見るべきです。

見た目やブランドの華やかさではSmartHRのほうが目立ちますが、実務上はジョブカンのほうが合う会社も多いはずです。特に、すでにジョブカン勤怠を使っていて、毎日打刻する文化が定着している会社なら、労務だけSmartHRに切り出すよりジョブカンで揃えるほうが説明しやすいケースがあります。

料金を見るときの注意点:月額だけで決めない

SmartHRは料金が要問い合わせ中心です。これは悪いことばかりではなく、従業員数、利用機能、オプション、サポート範囲に合わせた見積もりになるということです。ただ、比較検討する側から見ると、初期段階で総額をつかみにくいのは事実です。展示会や営業面談で話を聞く場合は、必ず「同じ従業員数で、入社手続き・年末調整・雇用契約・給与明細まで使うと月額いくらか」を具体的に確認したほうがいいです。

ジョブカンは価格の入り口が分かりやすい一方で、勤怠・給与・労務・経費などを組み合わせると当然合計額は増えます。「ジョブカンは安い」とだけ考えるのではなく、必要なサービスを全部足したときの月額、最低利用料金、電子契約などの追加費用まで含めて見る必要があります。

日本法対応で見る:どちらも対応しているが、確認範囲は違う

SmartHRもジョブカン労務管理も、日本の社会保険・雇用保険・年末調整などを前提に作られています。SmartHRは入社手続き・雇用契約で、従業員データから行政手続き書類を作成し、e-Govやマイナポータル連携を用いた電子申請にも対応しています。届出書類機能では、電子申請後の進捗確認や公文書管理も画面上で扱える案内があります。

ジョブカン労務管理も電子申請に対応しており、労務HR上で帳票を作成・提出する方法、CSVファイル添付方式、給与計算から作成して労務HRから提出する方法などが案内されています。年末調整では、一括依頼、進捗確認、スマートフォン・PCからの回答、帳票の自動作成などの機能が用意されています。

ただし、ここは「対応しているから大丈夫」と雑に判断しないほうがいいです。健康保険組合、電子証明書、社労士の運用、給与計算ソフトとの連携、退職・休職・扶養変更の処理など、自社の実務に必要な帳票やフローが対応しているかを確認する必要があります。

サポートで見る:導入前に聞くべき質問

SmartHRは料金ページ上で初期導入費用・サポート費用無料と案内されています。一方で、料金自体は見積もり中心なので、導入前の商談でサポート範囲を具体的に聞くことが重要です。たとえば、初期設定の伴走はどこまでか、年末調整前の設定確認はどこまで対応してくれるのか、社労士との連携でサポートしてもらえる範囲はどこか、といった点です。

ジョブカン労務HRは、メール・チャット・電話でのサポートがあり、無料で提供されると案内されています。ただし、利用できるのは管理者権限のユーザーで、ジョブカン各サービスごとに問い合わせ窓口が異なる点には注意が必要です。勤怠の質問なのか、労務HRの質問なのか、給与計算の質問なのかが曖昧だと、問い合わせ先の切り分けで時間を使う可能性があります。

IF-THEN|あなたの会社ならどちらを選ぶべきか

あなたの状況選ぶべき理由
もし 入社手続き・年末調整で社員の入力負担を減らしたいSmartHR社員向けUIとペーパーレス導線が強い
もし すでにジョブカン勤怠を使っているジョブカン勤怠・給与・労務を同じシリーズでまとめやすい
もし 料金を事前にざっくり把握したいジョブカン月額400円/ユーザー〜と入口が明確
もし 人事データを活用して組織図やタレントマネジメントまで広げたいSmartHR人事データベースとしての拡張余地が大きい
もし 社労士や給与担当者が既存フローに強くこだわる要確認ツールの機能より、外部パートナーが扱いやすいかが重要

あとから効いてくる落とし穴

結論|社員体験を整えるSmartHR、シリーズで安くまとめるジョブカン

新規導入で、従業員に入力してもらう手続きの体験、年末調整の分かりやすさ、ペーパーレス化の見せ方まで重視するならSmartHRが有力です。特に、入社手続きや年末調整で社員からの問い合わせが多い会社では、UIに投資する価値があります。

一方、すでにジョブカン勤怠を使っている会社、勤怠・給与・労務をひとつのシリーズで揃えたい会社、料金を読みやすく抑えたい会社はジョブカン労務管理が現実的です。派手さではSmartHRに劣るかもしれませんが、バックオフィスをまとめて安く整えるという意味ではかなり堅実です。

どちらを選ぶにしても、最後は「機能表」ではなく、入社手続き・年末調整・勤怠連携・給与計算・社労士確認までの一連の流れを紙に書き出して判断してください。労務SaaSは、導入後に全員が触るツールです。管理者だけでなく、従業員と外部パートナーの使いやすさまで含めて選ぶのが失敗しない近道です。

Q&A:よくある疑問

SmartHRとジョブカン労務管理はどちらが中小企業向きですか?

従業員に直接入力してもらう入社手続き・年末調整の体験を重視するならSmartHR、勤怠・給与・労務をジョブカンシリーズで安くまとめたいならジョブカン労務管理が向きます。社員30名程度では、既存の勤怠管理ツールと社労士・給与計算の運用で判断するのが現実的です。

SmartHRの料金は公開されていますか?

2026年5月時点では、SmartHRは従業員数や利用機能に応じて見積もりとなる案内が中心です。初期導入費用やサポート費用が無料と案内されていますが、実際の月額は見積もりで確認する必要があります。

ジョブカン労務管理の料金はいくらですか?

2026年5月時点では、ジョブカン労務HRは月額400円/ユーザーからで、月額最低利用料金は2,000円(税抜)です。電子契約など一部機能や関連サービスは別料金になるため、勤怠・給与・労務を含めた合計で見る必要があります。

日本法対応で注意する点はありますか?

どちらも社会保険・雇用保険・年末調整など日本の労務業務を前提にしたサービスです。ただし電子申請や帳票対応、健康保険組合対応、年末調整の連携範囲は機能や契約内容で差が出るため、自社で必要な手続きが対応範囲に入るか事前確認が必要です。

導入時に一番つまずきやすいのはどこですか?

初期設定です。従業員情報、扶養情報、マイナンバー、勤怠・給与との連携、権限設定を最初に整理しないと、年末調整や入社手続きの時期に手戻りが出ます。ツール選定よりも、誰が初期設定を担当するかを決めることが重要です。

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編集部からひとこと

SmartHRは、広告や展示会で見かける機会が多く、労務DXの代表格としての見せ方が非常にうまいサービスです。ただし、実際に中小企業が選ぶときは「有名だから」ではなく、入社手続き・年末調整・勤怠・給与・社労士連携までの流れで判断したほうが安全です。すでにジョブカン勤怠を使っている会社なら、ジョブカン労務管理のほうが説明コストが低いケースもあります。